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第27回公演「筋肉少女」東京・大阪公演決定
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2017年3月18日土曜日

今日ここ大阪にいたという事

漫画朗読を今年もお届けできた。
LOVEさんと意見を交わして選んだ。
12歳の主人公のシビアな別れ。
それを乗り越えて彼は強く、そして彼の自由な心で、想いを胸に生きる姿に、これからの子供たちに捧げました。
僕の子供時代なんていい環境だったと思う。でも親として、息子のためにもいい時代を生きたいと願ってます。

これまで読んだ本を持参して会場にも男飾らせてもらいました。お帰りの方に、これは覚えてる!
あれは泣けたと、その年その年の感想が聞けて嬉しかった。心を込めた朗読が今でも記憶の残ってくれている。物語の彼らが生きている。
今年の彼も、大人になったかれが気になるから続きを読みますと言ってくれた人も多い。彼も喜んでるぜよ。

LOVEさんとのことはまた書こう。

六年生の石原正一

2017年3月17日金曜日

「明日ここ大阪にいるという事」

「明日ここ大阪にいるという事」

ロックアーティストのLOVEさん。
FM番組を通じて出会いました。漫画朗読の変な奴がいると取り上げてくださって、お好きなブラックジャックを披露した。
その後、東日本大震災の被災した福島、相馬市の全小学生たちに文房具をプレゼントしたいとの想いで立ち上げたスペシャルLIVE。
それが、今日ここにいるという事。
2012年の3月、梅田AKASOにて始まりそこには僕も居た。ミュージシャンの控え室に場違いな演劇人の僕。それは肩身も狭く、でもそこにいて、皆さんの本番への集中や意見交換などに刺激を受けていた。そして僕にしかできない「漫画朗読」のため、集中してました。
アーティストの皆さんのセットチェンジの間に2度3度登場しては、披露する漫画のリーディング。会場の皆さんは戸惑いもあったでしょうが「アウェイ」の空気を逆にパワーにして丁寧に演じた。

そして翌年、2013年に2回目の今日ここが開催しれて僕も参加させてもらえた。「進級」できた。
そして翌年。AKASOで僕は4度目の春を迎えた。気がつけば毎年進級しているのはLOVEさんと僕になった。光栄なことに。
そして会場をサンケイホールブリーゼに移して翌年、更に翌年と「今日ここ」にいる事ができ、そて今年2017年。明日3月18日に大阪にいる事になる。(残念ながら東京ではそこにいる事はできなかった。無念)

参加アーティストの方を思い出すと、会場でしか味わえない音楽がたくさんあった。いい音と、言葉と、歌声と、拍手と。笑顔と。ロックの瞬間。素敵な時間を過ごすことができた。「今日ここ」が学校ならLOVEさんは先生だ。同級生もたくさんいた。そう、会場に毎年いてくれる同級生もいる。飛び飛びの人もいれば、所謂「一年生」の人も毎年いる。LOVEさんの思いは年を重ねていく。ものすごいパワーだ。そう、そのくらいのロックの力があれば、あの震災を受けた僕らに、負けない心を与えてくれるんだ。

ちびまる子ちゃん
おでんくん
ムーミン
ドラえもん
まんが道

と朗読をして、明日はLOVEさんといろいろ議論を重ねて選んだ作品をご披露します。

立派な六年生になります。
皆さん、進級おめでとう。

石原正一(漫画朗読人)

ラブラジ最後の時に。


LOVEさんのHP
http://lovesings.jp/live

朝日新聞digital
http://www.asahi.com/sp/and_M/information/pressrelease/CPRT201711108.html

2017年3月12日日曜日

幾つもの夜を越えて生き続ける愛があるから

あわさんが回顧録を記してくださり。またつらつらと思い出が募りました。
ここんとこよく夢を見ました。筋肉少女17の。ダメ出ししてましたが、何故か高安智美ちゃんでなく同じ劇団の彩莉に、そしてなぜか花紀京氏に。全く分かりません。混乱のカオス、chaos、矢野通です。

本番入ってから付け足したものも多かった。丹下ちゃんなら、おはようー!ってとこ、ぼんちおさむさんみたいに唸りまくってとか。まきゃ(真壁)にラガールショップの書き割りを作ってってお願いし、見事な段ボール製のそれをこさえてくれたのに、でとちり。翌日は早くからスタンバイし、出たはいいけど中々ハケず、はたまた袖から2つ台詞早く出てしまい、戻るに戻れずそのまま残ったり!とまあ、あわさんへの嫌がらせかってくらい悲喜こもごもなシーンでした。
ヘップのラスト公演で、東ちゃんをキン肉バスターに仕留めた後で山浦さんの学ランのボタンが舞台に落ちてたのが気になってハケ際で拾おうと一瞬思ったのが運の尽きで見事ズッコケて、見事に。しかもあわさんの前で。。
あわさんもよく、群唱でヒヤリとさせていた。あの筋肉のユニゾン後でああなったのは、後にも先にもあわさんだけでした。それもまた勲章です。

8年前、ファーストでキン肉ひろみを筋肉少女と改題して作ったあの夏。残暑厳しく飛鳥や南方のあそこで稽古して、飛鳥の用務員のオッちゃんがいつも犬とお兄ちゃんと一緒やって、いつしか顔覚えてくれてニコッと挨拶してくれたり。蚊の刺す公園に線香焚いて缶ビール片手に語ったり。実は吉川ちゃんが公演10日前くらいに高熱で暫く来れなくなり、万一のことを考えて丹下ちゃんに台詞軽くさらっておいてとお願いしていたことや(これは初の事)、あの当時僕の周りで輝いてた若き女優たちのギラギラやキラキラを派手に暴れさせてやろう!シンプルな漫画の世界で真っ直ぐな喜怒哀楽を同世代でぶつけてライバルを意識させてみたい!当時の藤波や長州、鶴田天龍、または武藤橋本蝶野、三沢川田小橋、みたく交流して団体間の垣根を越え同時代のアクトレスの名勝負を観たい!これが狙いでした。そして見事にケミストリーがありました。
あの手ごたえがあり、翌年翌々年とファースト三部作となる女子の世界がありました。彼女たちがなければ僕の劇世界は十三人姉妹で終わってたと思う。あれは初期からの正一ショー女優のみなさんの集大成だった。後の坊っちゃんやマドブラや、レディオ、恋味はまた違ってた。
で、あの頃の世界がまた数年経って東京での筋肉少女に繋がる。あれで丹下ちゃんが遂に主役、ヒロインひろみを演じてもらうことになる。2013年。もう彼女も関西を代表する小劇場女優のひとりだった。しかし彼女をたっぷりと正一ショーワールドにいてもらうことはなかった。時が来た!だった。あの時のメンバーも個性豊かだった。
そして2017年。三度目の筋肉少女。おっとその前に2015年の筋肉少年だ。patchのメンバーで正一ショーをやるならと自信を持って男性版を改訂した。ミートを出さず、テリーをミートのボジションに据えてひろみと棚橋二人の友情を軸にした。ので、マッスルドッキングもヘルミッショネルズは出なく、はぐれ超人悪魔コンビが犠牲に合うことになる。バリエーションは広がった。
そして2017。あの8年前の空気感と、これまでの正一ショーの融合。そこで山浦さんとあわさんは是非と思った。ポタ子のSun‼︎ちゃんゆうちゃん竜崎も。僕の中ではもはや高木ブーの位置にいる吉陸も。二年前に客演先で出会い、昨年外部演出をさせてもらった高安智ちゃん、長い付き合いのヒデシくん、2人芝居もした永津ちゃん、フェブラボ繋がりの中谷さん、この一年でかなりのコラボをしたまきゃ、客演先でしか見てなかった東ちゃん、そしてソラトニワの番組がなければ出会わなかっただろう僕に取っての矢吹、細野江美ちゃん。今回も丹下ちゃんひろみを当初は考えていた。が、対抗する渡が中々いない。はてどうしたものかと考えて考えて、そう!内藤がヒールに転じたようにここは丹下ちゃんをヒールに!そう思いつくとあとはスルスル。ひろみをフレッシュな細野ちゃんにして彼女のポテンシャルを存分に発揮してやると思った。竜崎をお京に据えたのも彼女の信頼あってだ。(かなり肉体勝負できつかったと思うけど、、)実はひろみ案はもう一つあったんだけどそれはまたの機会に。

兎に角、身体のキレの良い女優さんが揃ったこともあって、OPは最高のパフォーマンスとなった。去年参加した竹村くんのメソッドもコッソリ取り込んで、ここはもう寸劇なしでノンバーバルだ!とひろみと棚橋の出会いを台詞なしにしたり。でも余計にオープニング感は増したし。
新感線には勝てないし勝つ気もさらさら無いけど、メタルを使うのはそれなりに抵抗があって、だからハードロックならとレインボーやパーブルを初期は多用してた。でも今回、決勝戦のナンバーと出会いこれで2人を戦わせたい!と閃いてからこの舞台は勝負あったと確信した。そこからさらにオープニングナンバーも繋がり、熱量のあるものが出来た。江美ちゃんも若いのに、影のある孤独な少女の儚さや健気さや強さや、そんな表情をしっかりと浮かべて毎回稽古場で見つめていた。そう、今回はどれも見たいのに見逃したくないのに、俯瞰でフワァっと観るのが精一杯だった。ダンスの時のSun‼︎ちゃんともちゃんの師弟コンビは伸び伸びと活き活きと舞回るし、東ちゃんも自劇団では出せない才能をこれでもかと動き倒し。そして実はあわさんのターンもしなやかでいいんですよ。ねぇ。
僕、山浦さん、ヒデシくんの三人がマスクを付け学ランで黒子になるアイディアも偶然の産物だった。あれでこれまでただの黒子だったのに世界観が増した。

スタッフワークも然り。前回は配役で、その前はスタッフでと、三度目の筋肉少女の南ちゃん。彼女のあのファースト感のある照明デザインがヘップに当たった時は8年前の空気を呼び戻してくれた。
音響の大谷さんは初めての方。何度か現場でお世話になっていた。兎に角効果音をどんどん入れてくれた。決まる技たちも輝きが増した。
ヘップのみのニシノさんも客演先で出会ったが、筋肉少女を気に入ってくれた。
そして松井さん。久々の制作をお願いして、ねぎの代わりに、僕を支えてくれた。何も言わずただ稽古場に来てくれて稽古をじーっと観てくれて。暖房を買ってくれたり。松井さんで良かった。そこからの石垣さんねをさんも心強かった。
映像の森さんも多忙の中、この作品を映像に残してくれた。
ゲストのハシグチさん、エルさんも、プロレスの面白さわー分かってくれてた。またお願いしたい2人だった。

いろんな時代の演劇がある。ぼくは88ねんのクリスマスに観たそとばこまちが初観劇。勿論映画は散々観てはいた。だが違ったー。初ライブは84年のRC京都会館第1。初プロレス観戦は城ホールの長州天龍初対決。初吉本は旧なんば花月の船場太郎さん。色々観てたが演劇はどれでもなかったし、どれよりも心を掴まれた。それからの80年代小劇場演劇ブームから90.00.10年代と幾つもの時代の中で演劇に携わっている。古き良き時代や、新しい時代の感性や、ごちゃ混ぜで、でもやくしあのセンスは変わらないし、やはり言葉と心情で僕は劇世界に引き込まれてゆくから。そこを強く持つ俳優が好きだったりするなと今回解った。彼らそれぞれの演劇への想い、愛情。それを持つ人たちとこれまでも一緒だった。これからも。
(ただ、残念なことに僕にはいまワダカマリあることも一つ二つあってそこにはもうタッチはしないと思っている。残念ながら。)

今度は、じっくりと会場を移動せずにやれたら。とか思ったり、でかいとこで一回だけ、とか思ったり。。
スケジュールが合わずに出てもらえなかった人もいたのでリベンジもしたい。
実は最終書き下ろしの新作も、僕の脳内にフワァ〜と産まれてきてる。

絶対にやる。これは。
筋肉少女17が僕を甦らせてくれたから。
俺は俺の世界でやる。
いっときはご心配かけた関係者様、大丈夫です!

そんな感じで4月1日は空けておいてください。話をしましょうよ桜の下で。

ありがとう超女たち。

2017年3月3日金曜日

筋肉少女17が終わって

さて
ひな祭りも過ぎた 弥生三月。桃も梅もやがて桜だと移ろいやすい

さて
筋肉少女も過ぎていった 瞬く間に
99.09.13.そして17、4度目だ。もうこれしかないくらいの僕の演劇。エピソード1のペプシと仮面ライダーのポテチで出来た演劇がキン肉ひろみ。そして10年後にこさえた筋肉少女。ここからはも定型だ。
そして紅月との出会いで渡とひろみの決勝戦を観たいと思い、形になった。そこからメギツネと、スーメタルの歌声にメロメロになった。こんなにマッチしたのは奇跡。

そしてキャストも久々のみんな、初めてのみんな。ベストメンバーでした。主役のひろみは細野江美ちゃんに白羽の矢を立てた。彼女がまた大きく羽ばたけばと思う。本当はもっと良くなるはずだった。そこは僕の演出不足。またいつか。

ネタのことも、本番も、いろいろあったが、なんだか思いだすのも苦しいほど沢山あった。僕の演劇の限界を感じたりもしたがコモンカフェの超ライブ空間があの頃のカラビンカやOMSの空気を思い出させてくれて僕を蘇らせてくれた。ひめさん、千ちゃん、久馬さん、大洋さん、田川ちゃんの嬉しい想いも僕にはグッときた。正一ショーのために、みんなが力を貸してくれた。こんな落ち目の俺のために。
正直言うと、これで終わろうかと思ってた。企画を立ち上げた時はここから再起してやると意気込んでたがある出来事でぼくは何のために関西で演劇をやらなきゃいけないんだとひとり落ち込んでしまった。あの頃思い描いた筋肉少女では実はなかったが、結果、このメンバーと共に作った筋肉少女で僕はまた自身を取り戻すことができた。
他のことなんてもう関係なく、ぼくは僕とすげえ演劇を創りたいと思う人と、正一ショーを観たいと心から願う方のために頑張ってみようと、新たに決意しています。ある感想のなかに、「松本雄吉さんが亡くなり、いま関西で自慢できるのは正一ショーだ」と言ってくれた。そうか、僕はまた生きている。またやれる。
そう思ってます。
でも息子との時間はしっかり守りたい。
そして、早く頭の中の新作を皆さんと分かち合いたいと、思ってます。

ありがとう、筋肉少女17!